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【STEP 02_みつける・きめる】集めた価値を「ブランドの軸」へ。迷わないための判断基準のつくり方

こんにちは、株式会社ebanatです。

前回のSTEP 01「きく・かたる・さがす」では、対話を通して、企業の中にすでにある価値や強みを探しました。

今回ご紹介するのは、集めた材料を整理し、「何を大切にする企業なのか」という方向性と判断基準へ変えていくSTEP 02「みつける・きめる」です。

「らしさ」は、強みを並べるだけでは定まらない

経営者や社員、顧客へのヒアリングを通して、「品質」「対応力」「提案力」といったキーワードが出てくるかもしれません。

しかし、これらは多くの会社が使う言葉です。その会社ならではの意味を持たせるには、もう一段深く掘り下げる必要があります。

たとえば、「対応力がある」という強みについて考えてみましょう。

  • 短納期にも何でも応じることなのか
  • 要望をそのまま受けるのではなく、より良い代案を返すことなのか

同じ「対応力」という言葉でも、どちらを選ぶかによって会社の姿勢は大きく変わります。

自社が大切にする価値や「優先すること・やること」と同時に、「やらないこと」を決める。そうすることで、企業らしさの輪郭がはっきりしていきます。

日々の判断で使える「言葉」にする

調査結果を長い報告書にまとめるだけでは、日々の判断に使いにくいものです。

STEP 02では、見つけた価値や強みを整理し、経営や営業、採用などで迷ったときに戻れる「ブランドの軸」へとまとめていきます。

ブランドの軸は、一つの格好いい言葉を考えることではありません。「主な顧客」「提供する価値」「その会社ならではの理由」「行動で守る約束」という4つの要素をつなげ、判断基準として使える状態にすることが大切です。

整理する要素考える問い具体的にするポイント
主な顧客誰に価値を届ける会社なのか顧客を広く捉えすぎず、どのような課題や状況を持つ相手なのかまで考える
提供する価値顧客にどのような変化や利点を届けるのか商品やサービスそのものではなく、顧客にとってどのような意味があるのかを考える
その会社ならではの理由なぜ自社だから、その価値を提供できるのか経験、仕組み、技術、関係性、判断の積み重ねなど、具体的な事実から探す
行動で守る約束その価値を実現するために、どのような判断や行動を守るのか抽象的な理念で終わらせず、実際の行動として説明できる状態にする

たとえば、「高品質な部品を提供する」だけでは、顧客にとっての価値や、社員が取るべき行動までは見えてきません。

そこで、「設計段階の相談から入り、量産前の手戻りを減らす」と表してみます。

すると、抽象的だった強みが顧客にとっての具体的な価値へ変わり、その価値を実現するために社員が取る行動もつながります。

会議や営業、採用など、実際の場面で判断に使える言葉になっているかどうか。それが、ブランドの軸を考えるうえで大切な視点です。

「ブランドの軸」の役割

このステップの目標は、企業の中にある強みや個性、可能性を整理し、その企業らしさと進む方向を明確にすることです。

ブランドの軸があることで、「何を大切にするのか」「誰に、どのような価値を届けるのか」「何を優先し、何をしないのか」を社内で共有しやすくなります。

それは、きれいなキャッチコピーをつくることではありません。経営、営業、採用など、日々のさまざまな場面で迷ったときに戻れる判断基準をつくることです。

ブランディング全体の考え方や、企業らしさを選ばれる理由へつなげる方法については、中小企業のブランディングとブランド戦略について詳しく知るでご紹介しています。

AI時代だからこそ、企業の「軸」が問われる

生成AIによって、文章や画像をつくること自体は、多くの企業ができるようになりました。

しかし、一般的な情報だけをAIに渡しても、表現は一般的なものに寄りやすくなります。

だからこそ、企業固有の経験や現場の事実、これまで積み重ねてきた判断に基づくブランドの軸が重要になります。

「誰に、どのような価値を届けたいのか」「目先の効率より何を優先するのか」といった経営上の判断は、企業自身が担うものです。

具体的な経験や現場の事実に基づいた軸があってこそ、AIを活用した発信にも自社らしさが宿ります。

AI時代に企業固有の軸が求められる背景については、AI時代に企業の「らしさ」が重要になる理由で、より詳しく解説しています。

まとめ:見つけた価値を、迷わないための判断基準へ

STEP 01で価値や強みを見つけても、材料を集めただけでは企業の方向性は定まりません。

STEP 02では、その材料を掘り下げ、「何を大切にするのか」「何をするのか、何をしないのか」を整理します。そして、日々の判断で使えるブランドの軸へとまとめていきます。

ここで定めた軸は、次のSTEP 03で、言葉やデザイン、Webなどの具体的な形へつなげていきます。

ブランドの軸を一つの言葉や考え方にまとめる作業は、社内だけでは客観視が難しい場合もあります。

ebanatでは、社内外の声を整理しながら、企業の芯となるブランドの軸づくりを第三者の視点から支援しています。

「自社の強みをうまく言葉にできない」「会社としての判断基準を整理したい」と感じている場合は、第三者と一緒に考えることも一つの方法です。

この記事を書いた人

株式会社ebanat
代表取締役 田辺 正太

ファッション業界でブランドづくりに携わった後、家業である中小企業の経営へ。会社の中にある価値や想いを見つめ直し、企業理念、サービス、Webなどを一つずつ整えてきました。その経験から、まだ言葉になっていない企業の“らしさ”を見つけ、伝わる形にしていく株式会社ebanatを設立。ブランド戦略を起点に、Web、マーケティング、AI・デジタル活用まで一緒に考えています。

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